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パステル画です。
私の夢にはよく海や湖が出てきます。
青く澄んだエメラルド色の水。
そんな水に身を投げて沈む自分を、
よく夢に見るのです。
ペンネーム 七海
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パステル画です。
私の夢にはよく海や湖が出てきます。
青く澄んだエメラルド色の水。
そんな水に身を投げて沈む自分を、
よく夢に見るのです。
ペンネーム 七海
わたしは、トタンでできたバラック小屋の集落で暮らしている。この町では、50歳になる女性は、髪を脱色する儀式をしなければならない。わたしは、黒髪で腰まで伸ばしていた。そんな、わたしにも、その時が訪れた。町内会長のもとに赴き、皆が見てる前で、脱色剤が頭頂部から雑に塗られていく。だんだん、冷たく重く感じる。目を開けて鏡を見ると、わたしの髪は、まだらの茶髪や金髪になっていた。そこから、緑やオレンジ色のヘナが塗られ完成した頃には、わたしの髪は、バラック小屋のような、寂れてまだらな茶髪にコケが生えたような緑、埃でくすんだ屋根のような赤オレンジの髪色に染まっていた。皆は、喜んでいる。わたしも、喜んでもらえて嬉しいですと答えた。次の日から、わたしも町の皆と一緒に祈りを捧げました。
ペンネーム ジャスミン
雨はいつも私の身体に降っている
自室のベッドに横たわりながら、
天井なんて存在しないみたいに雨粒は世界を通過して私の身体に落ちてくる
雨の日だって、晴れの日だって、
ただ無機質に私の身体に落ちて、そこで初めてこの世界に気がついたみたいに、ポツンと音を立てて、私の身体に波紋をつくる
それは体表だったり、体内だったり、
雨粒は当たった場所を波立たせ、そして吸収されていく
ぽこんっと空き缶に当たったみたいな澄んだ高い音がした
私の腎臓あたりは空っぽの缶でできているのかもしれない
瞳に当たった雨粒はコトンと優しい音がしてそのまま溢れた
奏でる雨が私の身体に溶けていく
そうしたら、この雨みたいに私は世界と干渉できなくなるんだろうな
誰も私に気が付かない
私は誰にも触れられなくて、存在も感じなくなるんだろうな
サーサーザーザーと降り続く雨が私の身体に収まりきらず水たまりができていく
ノイズのような雨音が世界を遠ざける
水たまりに沈んでいく
雨に呑まれていく
ペンネーム ねむ