のびアート(死にトリ)

ネットの居場所ポータルサイト~死にたいのトリセツ~(https://shinitori.net)の「のびアート」です。

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宇宙の雨音

 

1年前の梅雨のころ、あなたが生まれた

朝も晩もあなたは泣きつづけ

わたしはおしめを変え、乳を飲ませ、

それを永遠に繰り返した

宇宙にわたしとあなた2人きりのような

長い長い孤独

ある雨の夜更け

腕の中をふと見ると

家の屋根に

たたきつける雨音に、

あなたは目を丸くして肩をすくませていた

生まれて初めて雨音を聞いた人間

を生まれて初めて見た

電気もつけない真っ暗な部屋の中で

雨音を聞いた

肩をすくめながら、宇宙で、たった2人で。

 

ペンネーム さんだる

葛藤

君は妥協ばかりする
諦めて、逃げて、誤魔化して
本心を騙すのがうまくなった
いつかきっと、君が嫌った大人に育つんだろう
正しくない
なあ、約束したのに
結局、忘れ去っていくのか
それを成長だと言って正当化するのか
諦めなければ叶うんだろ?
無限回試行すれば、答えは必ず1になる
そう言ったのに…
裏切り者
君が憎い
僕は君を殺したくてたまらない

あなたは我儘ばかり言う
不満を見つけては、嫌だ嫌だと
理想を追っては現実と乖離していく
いつかきっと、見放されていくんだろう
馬鹿みたい
ねえ、夢は夢なんだよ
結局、現実に帰っていくの
「正しさ」だけじゃ息ができない
理想は叶わないから美しいんだ
もっと大切なものがあったはずだ
それに気付いてよ
独善者
あなたが嫌い
私はあなたを殺してしまいたい

 

ペンネーム リク

 

泣き虫の唄

家に帰ってきたら
泥だらけの弟が泣いている
君はそばに近寄って
うんうんと話を聞いてあげる
いつしか弟は泣き出して
君も一緒に泣いてしまった

君は泣き虫 泣き虫なんだね
痛くて辛い家族のそばで
一緒になって泣いちゃうなんて

君は泣き虫 泣き虫なんだね
自分のことなんか気にせずに
笑ってくれるその時まで泣き続けている

テレビをつけたら戦争の話
今日も爆撃の音が流れる
君は黙って見入りながら
その惨劇を小さな頭で想像する
子供を奪われた母の号哭に
君も一緒に涙してしまった

君は泣き虫 泣き虫なんだね
知らない人でも寄り添いながら
一緒に泣いてあげられるなんて

君は泣き虫 泣き虫なんだね
自分のことなんか気にせずに
平和になるその日まで涙を流す

そして時が経って大人になって
周りはみんな馬鹿騒ぎ
喧騒の中 雑踏の中
君は誰にも見向きされない
一人ぼっちで交差点の中
独りぼっちで路地裏の中

泣き続けるんだ 「寂しい」と

君は泣き虫 泣き虫なんだね
独りになって苦しくて
誰も助けてくれなくて

君は泣き虫 泣き虫なんだね
誰かが笑ってくれるのが嬉しくて
そのために生きてきたはずなのに

だけど泣き虫 君は泣き虫じゃないよ
沢山の人を笑顔に出来た君だから
今からでもきっと遅くないさ

ねぇ泣き虫 笑ってごらんよ、ほら
だけどなんで僕を気にするの?
「今度は貴方が独りぼっち」って

そんな事ないよ ねぇ

見向きもされない曇り空の下
泣き虫同士は手を繋いだ
僅かに開いた空の隙間から
僕らを照らす希望が見えた


ペンネーム 砂糖菓子

「雨」をテーマとする作品募集のお知らせ【募集終了】

いつも死にトリに参加していただきありがとうございます。

のびアートでは今回、いつも募集しているフリーの作品とは別に、テーマの作品も募集してみることにしました。

今回のテーマは「雨」です。

イラストや写真、詩や立体造形の画像など、オリジナルであれば作品の形式は問いません。雨の多い季節が近づいてきているので、「雨」と聞いて思い浮かんだ情景やイメージでもかまいませんし、雨から膨らんだイメージ(例えば「傘」や「雨雲」「雨の日の過ごし方」など)、空想の中でのこと、思い出すことなどもあるかもしれません。ぜひ、作品にして送ってください。

募集期間:2022年5月26日(木)~6月29日(水)ごろ

募集方法:応募方法は以下のURLを参照してください。

のびアートについて - のびアート(死にトリ)

掲載について:募集期間終了後にのびアートのページに掲載します。

応募お待ちしています。

風そよぐ季節

今年もやってきました。
とあるのどかな漁村に、短い期間ですがこいのぼりが上がります。
このこいのぼり達のように、ただただ、風に漂っていたい。
様々なことに翻弄されて生きるのは、あまりにも辛すぎるから…

ペンネーム:こー

【仮葬】

 

明けない夜はないと 分かっている

それでも終わらない 今日

目を閉じて 見送る

 

何だって 僕も君も救わない

痛いうちは良いよ まだ歩けたから

息を知ってる だから 苦しい

曖昧に、盲目に、自分を嫌って

「産まれたくなかった」

思うより 汚れてる世界 どうして

愛してるだなんて言える

何よりも 酷い 手向けの言葉

ハリボテの体に 火をつけた。

 

足音が 消える

眠れぬ夜 また今日を見送った

 

瘡蓋できない傷に 傷を重ねて

そのままいけばいいよ だって何も変わらないし

 

消えたくて 煙草火をつけた

泣けるうちはいいと 煙を吐いた

体も冷えてる なのに 満ちる

明確に、冷静に、線を引いて

「死にたかったよ」

すがるように 青い傷 こうして

手を触れる ことすらできない

何よりも 柔い 君の隣は

燃え尽きた灰に 理由をくれた。

 

あの香りが 残る

目覚めた朝 また一人見送った。



(傷つきすぎて眠れなくなった誰かの話。本当はボカロ曲にするつもりで書きました。どうやったら曲作れるのか誰か教えてください。叫ぶように歌いたい。)

 

ペンネーム 土岐川 真広